愛だなんて言わないから
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愛だなんて言わないから

日暮くれ

すれ違ってもなお想い続けた三角形

ネタバレ
2024年1月6日
このレビューはネタバレを含みます▼ 主人公の藤次と、高校時代に藤次に告白した八千代、社会人になった今藤次と付き合っている聖人。彼ら3人がメインに出てきます。嘘。本当は藤次と八千代が7割です。でも聖人の愛が藤次を思いやる愛であることを知った私は、彼ら全員が主人公だと感じました。お話としては、高校時代の回想と現代の描写が4:6くらいでありました。関係性を大事に描きたかったのかなと思います。読んでて藤次の鈍感さに怒りたくもなるけど、気付いていることは素直に全部話す姿で嫌いにはなりませんでした。八千代は当時振られて社会人になった後女性と結婚もします。なので藤次のことは過去のこと!と割り切ったのかと思いましたが、読み進めていくと彼の気持ちが見えてきました。全然振り切れてない。まだずっと想ってる。そんな2人を実際に見てしまった聖人は、最終的には藤次のために身を引きます。八千代のためじゃないです。藤次のためです。藤次が好きだから、幸せになって欲しいから別れを告げます。でもどうか聖人も幸せになって欲しい。愛されていて欲しいなと強く思います。あと最後。これ大事な人もいると思うので言っときますと、エロは1ページもありません!口同士のキスもないです!以上!
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