社畜と少女の1800日
」のレビュー

社畜と少女の1800日

板場広志

好き嫌いがハッキリ分かれそうな作品です

ネタバレ
2024年1月7日
このレビューはネタバレを含みます▼ 男性目線の夢の物語だなぁ
という感想です。
ファンタジーではないけど非現実的なお話。

倫理的には問題ありですが、現実離れしすぎていてそこは物語として受け入れられました。

ヒロインの少女が穢されることなく幸せ(と感じる)になるストーリーなので良かったです。
青年漫画なので、途中で少女が暴漢に襲われてしまうような描写がないか不安でした。

個人的には良い作品だったと思います。

ただ、作者さんが時折エロを描きたくなるのか、たびたび入るエロシーンのせいで主人公が軽薄に見えてしまいます。

上司とセ◯レみたいになっていたり、その場の流れで少女の担任と絡んでそのまま付き合ってしまったり…。
綺麗事並べる割には、性に関してだらしなさが露呈しています。
適宜発散しているおかげで少女に劣情を持たずに接していられたのかもしれませんが…。

最悪だったのは、先生に下心丸出しのバツイチ初老教師。
傷心している先生の心につけ込んで保健室で行為に及ぶという、教師として最低な行動をしているくせに、正義ヅラして主人公と少女の件を通報する物語の害虫。
(現実なら通報は当然の対応ですが)

その後に先生とくっついて孕ませて、幸せ人生を謳歌している描写に虫酸が走りました。
先生も見た目若くて美人なのに、こんな初老に孕まされて喜んでるとか安売りしすぎでは?

どうせ現実離れしているストーリーなら、この偽善者初老教師が不幸になる展開を盛り込んでほしかったです。

一方で、浅岡くんはいいキャラをしていると感じました。好意を抱いた少女への必死なアピールなどは若さを感じ、初々しさに胸がジーンとします。
最後は間接的に振られてしまい、少女には涙を見せずにその後号泣…。
私の学生時代の片想い経験を思い出し、苦しくも楽しかった青春時代を想起しました。

「悔しいけど、あんたじゃなきゃダメなんだ!」の場面も素敵です。

様々な場面で心に沁みるものがある、そんな作品です。
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