ブランクコード【単行本版】
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ブランクコード【単行本版】

サノアサヒ

つらすぎる

ネタバレ
2024年1月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ 良かった。高校時代からの献身的な片思い。軽音部で楽しく友情と淡い恋心を育んでいた藍と恵介。しかし藍が性暴力の被害者となってしまい、藍は現実逃避として音楽に依存し自分を追い詰めていくようになる。恵介は事件のきっかけを作ってしまったと後悔し、自傷的な藍を傍らで支えながらバンド活動を続けている。友達だったはずなのに自分を可哀想な被害者として同情の目で見ているのではと恵介を拒絶してすれ違ってしまうのが辛い。藍の心の傷は完治することなくこれからの人生にも影響を与え続けるのが現実で、それがとても辛い。性欲や恋愛に対してポジティブな感情を持てない藍が、恵介の望む言葉を返せないけど、それでも傍に居ることを選んでくれたエンドに泣く。共倒れしないように願うばかり。
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