【全1-6セット】アーシェ・バルトルの王命婚姻 ~麗しき二人の夫たちに毎日激しく愛されています~【イラスト付】
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【全1-6セット】アーシェ・バルトルの王命婚姻 ~麗しき二人の夫たちに毎日激しく愛されています~【イラスト付】

宵の月/氷堂れん

単なる複数溺愛モノではなかった

ネタバレ
2024年1月12日
このレビューはネタバレを含みます▼ 既に結婚しているにも関わらず、王命により新たな夫を持つことになったアーシェ。エロコメな設定だけど、話はそう単純ではなかった。
エイデンとの結婚前、あの時期の描写は読んでて苦しいほどだった。アーシェはロイドが示す愛情と同じものを返せずに密かに悩んでいたものの、さすがに自分のことを大好きなロイドに他の男の子供を生むことを許容させなくてはいけないことに罪悪感があり、ロイドは初めて自分のライバルに成り得る力を持ったエイデンに、アーシェを奪われるかもしれない恐怖を抱えながら結婚式の日を迎える。
アーシェに寛容や忍耐のギフトがなければ、こんな状況を打破するのに自 殺したくなっていたかもしれないと思った。
それくらいつらい第二回目結婚式のあとだけど、意外にもエイデンのど天然ぶりに救われた二人。
王命通りエイデンの子を先に生んだアーシェだけど、ロイドがその子供を溺愛する姿をみてアーシェはようやくロイドの愛が本当に深いものだとはっきり理解して自分もそんなロイドを愛していると気付けたのが良かった。
決着の付け方が秀逸だと感心した作品だった。
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