おしえて僕の神様【単行本版(シーモア限定描き下ろし付)】
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おしえて僕の神様【単行本版(シーモア限定描き下ろし付)】

瀧本羊子

しみじみよかった、攻めが本当にいい男

ネタバレ
2024年1月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ 一番言いたいことを先に言いますと「攻め、人格者すぎる……!!!!!!!!」です。

かみさまなんて薄暗いカルトなのかな〜とハラハラしましたがお母さんが「真心が嫌がることはしない」と言い切ってくれて、かつ、スピリチュアルではなかったのでそこは安心しました。でもやっぱり、ただただ人の話を聞いて寄り添って親身になってあげることで様付けで呼ばれて祭り上げられるのは異様ですよ。
人の寂しさ、ぽっかり開いた穴を話を聞いて、欲しい言葉をあげて埋めてあげている真心なんですけどやっぱりそれって本当に穴が埋まるわけではなくて誤魔化してるだけなんだと思います。寂しさも苦しさも抱えて生きていくのが人間なんだから……。

もともと真心は優しい子ではあるけど、根っからの博愛主義者というわけではないんですよね。だから彗を好きになって彗だけが特別になった結果、多くの人に親身になってたそれが出来もしない約束で、期待させただけということに気づくのがつらくて、でもその責任を一緒に背負おうって言ってくれる彗がいて……。本当にいい男だよ彗は〜〜〜!!! 宗教みたいなのとか引くよね?って言う真心に「引かねーよ」って普通に答えられる男、彗……すごすぎる。

彗とのやりとりで自分自身の「わがまま」に気づいていくのが「かみさま」ではない「人間」の真心を取り戻していく過程に見えて、よかったなぁ真心……とじんわりします。真心のほうがキスしたりエッチなことしたりしたい!っていう欲が強いのも良かったです。だからこそ、信者の人たちを見殺しにしてしまうと怖くなったんだと思います。でも!そこで!彗がそこを飛び越えてきてくれたのがすごく良くて……!俺たちのことだから俺たちで考えよう!って言ってくれるのが……!本当にいい男だ、彗……。攻め厨私、放心状態です。最後二人が楽しく暮らしてくれててよかった……めちゃくちゃ面白いのでみんな読んでくれ……!特に攻め厨……!
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