このレビューはネタバレを含みます▼
歴史的背景と人種差別問題が絡む深いストーリー展開に時間を忘れて読み進む事ができた。
何故リンチェが父親を刺したのか(刺さなければならなかったのか)、その後どうやって生きてきたのかを知る程に切なくて辛い気持ちになったし、エリオットとの再会後に起こる事件は2人の今後の幸せを願う読者にとって不安しか感じさせないものだった。
それでも途中、2人が心も体も溶け合うように愛し合う様子も描かれていたから何とか耐えられた感じ。
他の何を失ってもお互いを求め合う2人が、最終的に選んだ結果は完全ハピエンではないのかもしれないけれど、それでも2人でいれば大丈夫と思わせてくれる終わり方だった。
絵は綺麗で丁寧だし無駄な台詞もないし内容は深いし、私には凄く刺さる作品だった。