【合本版1-5巻】恋した人は、妹の代わりに死んでくれと言った。
永野水貴/とよた瑣織
このレビューはネタバレを含みます▼
感情の振り幅が皆無な、人形みたいなロイドを激変させたウィステリアがすごい。 ロイド、1巻初期と5巻では もはや別人みたい。
最初の印象は「 あの両親、躾 失敗し過ぎやろ! 見目だけじゃ無く 恩を仇で返す人格まで遺伝してるん?? 」と思ったけど、巻数進むと印象が変わった。
家族や恋人達から 「剣を持つな 戦うな」と言われ続けたロイドにとって、剣も戦闘も肯定し 協力して戦ってくれて、希有な魔法技術を善意で教えてくれるウィステリアは唯一無二の存在。
常に「 守る側 」だった、強いロイドに「 君を守りたい 」 と言った人間も彼女だけだろう。 守られたのも初めてでは? そりゃあ彼女に関してだけは感情を揺らすようになるか。
ロイドにとってウィステリアは、良い意味で運命の女:ファム・ファタール?
5巻では距離感バグった行動してたけど アレ、見た目が師匠のドストライクだから「 ルックス 超好みなイケメンに世話されて赤面・ドキドキ 」で済んでるけど、容姿が師匠の好みと真逆だったら「 弟子がグイグイ来て恐怖でドキドキ 」やでロイドw
5巻は弟子の心情の描写が全く無かったので、6巻では5巻でのロイドの言動、どんな感情だったのか書かれるのかな? 6巻楽しみ。
師匠はハイスペック美女で人格者なのに、男を見る目は皆無だなぁ。
アナタが好きだった あの男、「 ウィステリア、犠牲にしてゴメンナサイ 」では無く「 無力な俺、可哀想。 ウィスの姿形や声、もう忘れた。彼女の目の色と泣く様子しか覚えてない 」って思ってるぞ?
しかも50歳近い年になっても、嫁とイチャイチャしてるし。
ウィステリアは23年経過してもブライトの容姿、声、会話の内容まで覚えてるのに・・・対比が哀しい。
「 生ける宝石 」と呼ばれてたブライト、ウィステリアにとっては長年苦しむ「 痛い結石 」じゃね?
ロザリーはロザリーで、義姉の名を刻んだ空っぽの墓に向かって 家族の自慢話、夫のノロケ、日々の愚痴を言いストレス発散し、いなくなった義姉に向かって無意識にマウント取ってる?っぽいのが腹立つ。 ロザリーはウィステリアの容姿や能力にコンプ感じてたから、ブライトに自分が選ばれたの鼻高々だったんかな?
弟子よ、師匠の哀しい恋を君の情熱で上書きしてくれ。
彼女を犠牲にして冤罪まで 負わせた連中皆、魔物に襲われたらいいのに。
ロイドが事実を知ったら、王家、両親、魔法管理院にガチギレしそうだなぁ。
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