どクズな家族と別れる方法 天才の姉は実はダメ女。無能と言われた妹は救国の魔導士だった(コミック)
洲鎌ウル/早田結
くぅ
さん
(女性/50代)
総レビュー数:151件
このレビューはネタバレを含みます▼
ちょっとアメコミ風でリアル画寄りと云いますか、癖のある絵ですよね。ヒロインが虐められて傷を負うシーンなど、絵面的に、かなり壮絶な様相になっていて、冷や汗をかいてしまいます。そんな1巻では、深刻な家庭環境から一縷の望みを繋ぐヒロインの闘志がカッコいいシリアスな展開で、ぐいぐい引き込まれてしまいました。でも2巻から頻繁にギャグポジに移行し、1巻で見たヒロインの闘志が霧散した気がします。それだけ置かれた状況が平和になった証拠でもあり、ヒロイン本人には良い事の筈なのですが、読み手としては拍子抜けしてしまうくらい。幼少期、あれだけ苦労したものが、王族達の家族会議程度の問題に感化されて終わりなのかと。最早、ヒロインが飾り物の立ち位置になってしまったのは残念。確執があった姉との決着すら何もないとは。もっとヒロイン自身の運命を切り開く姿を見たかったです。もしかして、主人公ポジションからサブへ移動してしまっていたのでしょうか……?(2巻で感動したのは、終盤のサリエルでしょう。サリエルの話がなかったら、2巻で切っていました。)続く3巻からは、どうやら世代交代してお話が進む予感。楽しみです。
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