犬ほど素敵な商売はない
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犬ほど素敵な商売はない

榎田尤利

どうしようもなくさみしい二人の話

ネタバレ
2024年1月21日
このレビューはネタバレを含みます▼ 性的嗜好のSMでもなく、〇〇ごっこでもなく、本気で人間を犬として躾けて飼うとんでも設定ですが、読んでいて不快な気持ちになることはありませんでした。最初は抵抗があったのに、いつのまにか犬でいるのが心地よくなって、人間に戻っている時間が今まで以上に虚ろ…轡田との歪な関係にのめり込んでいく倖生が心配で見守っていましたが、轡田が倖生との専属契約を突然解消したときは本当に驚いた。倖生視点で話が進むので轡田が何を考えているのか分からず、倖生のあまりの悲嘆ぶりに「どこが素敵な商売なんだー」と作品タイトルに毒づきそうになりましたが、ラスト、幸せそうな二人を見て本当に良かったなと思いました。※相手の自由を奪ってしまうほどの重たすぎる愛の轡田×愛を渇望している倖生。放っておくと二人だけの世界に閉じ籠ってしまいそうな組み合わせなので、社交性があって雇い主(轡田)にも意見できる岡に見張っていてほしい。そして、「ユキオ、人間じゃん。」のナナちゃんには助演女優賞をあげたい。いい子でした。エチは最後の方に一度だけ。目の中舐める人初めて見ました(゚o゚;;
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