世界観やキャラに独自性がある





2024年1月23日
画面は見づらいですが、各キャラクターにオリジナリティがあり、今まで読んだことのない世界観でした。こういう作品の主役って、だいたい「身内を敵に殺される→復讐」が王道パターンだと思うのです。本作のアキが主役だったら、他作品とそんなに印象が変わらなかったかもしれません。けれど、主人公・デンジがひたすら欲望を満たすために突っ走るところが十代の少年らしく、物語全体の悲壮感が和らいだ気がしました。ところどころグロかったり気持ち悪いシーンがあるので好き嫌いは分かれそうですが、最近読んだ作品の中で一番独創性があったと思います。個人的には、女性の強キャラが多めに登場するところに、作者の女性リスペクトを感じました(むしろ女性のほうが強い?)。性欲に忠実なデンジでも、ちゃんと異性の間に友情が成立するところも新しい。デンジとパワーの関係がすごく好きです。第一部後半のどんでん返しには驚きましたね。単行本で一気に読めて良かったです。

いいねしたユーザ2人