このレビューはネタバレを含みます▼
主人公、ミツバは「整ってはいる顔立ちだけど、素で凄く華やかな美人というわけでもない」というキャラクター造形をしています。
それに近しく
「他人に優しくする心は忘れないが、とびきりに特別な能力がある訳でもない普通の人間」ということが、台詞ではなく丁寧なエピソードの積み重ねで描写されます。
そんな彼女が特別に長けているのは「両親に会うまではなにをしても必ず生き延びる」という覚悟。
特別な四ツ葉ではなく、ありふれたミツバという名をもつ主人公が、生き延びるために獣人と愛の契約を結び、これからどのような道を選んでいくのか。
見守りたくなる物語です。