5人の王
」のレビュー

5人の王

絵歩/恵庭

細部まで美しく、愛だな…と思いました

ネタバレ
2024年2月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ コツコツ集めている作品。だけど1巻だけ読んで積んでいました。

新刊、8巻の発売を知りまた読み返したら、2巻で沼り…4巻、5巻でハマり…8巻は転生するほど面白かった(あの時積まずに読んでいたら…)
続きが気になって、睡魔と闘いながら読む作品は久しぶりでした。

何が堪らないって、王の敬称がシャーな所…(分かってる…違うのは分かってる…)青の王がシャーなのに鉄仮面で、なのに恋を知っているのが堪らない(はぁ、良き)。彼のあの無表情の中に宿る想いが堪りませんッ😩

王の想い人は未来からやって来て(緑の王になった後のセージ)なのに出逢った時のセージはまだ青の王への想いに気付いていない…どころか赤の王😩
やっと✨と感じた8巻で、心がちょっと救われました。セージの可愛いらしさも良かったです。

セージが妹ヒソクを見送るシーン。
本来の自分の死には見送る人は誰もいないと。だから兄セージの未来を変えたヒソク。
毎晩、彼女のベッドの側で本や話を読み聞かせる兄セージの姿に、看取りを感じて涙でした。孤独死を迎えるはずだったヒソク。彼女に最期まで寄り添う彼の姿に、誰かと育む時間が人生なんだなと…。
そんなシーンを生み出し、またその感情や時間の流れを絵にした両作者に感動しました。

コミカライズは良いなと感じたのは萩尾望都先生の作品からで…。言葉から生まれる世界に色を付けて動き出す様な、旨味が2倍というか…好きですね。

初代の王の時代の紫の王のうねうね髪が吟遊詩人の様で…そこもツボって良かったです。まためちゃくちゃ自分の中で、この時代の王達の恋愛がTHE BLなんですね(殺意は愛で、憎しみも愛😩)

ちょっと叫びたくなったのが、5巻冒頭。
緑の王セージが宰相グリニッジに抱かれるシーン。
4巻最終話、盛り上がる→抱き合う→5巻冒頭、事後。
…事後なんですよ。確認の為、4巻、5巻行き来したけれど、無い。ナーイ😩
情事シーンが無い…これは辛かった😌 2人のそれぞれの想い。その出し方が見たかったです。

素晴らしかったのが、細部まで描かれた表紙、内表紙。どんな世界の空間の中に王たちがいるのか、伝わる表紙は良かったです。

次巻を楽しみに✨
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