すべては子どものためだと思ってた
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すべては子どものためだと思ってた

しろやぎ秋吾

毒親、お受験…母の愛情とは?

ネタバレ
2024年2月6日
このレビューはネタバレを含みます▼ 母親でもある私からすると、ヒリヒリと心の表面を削られるような内容でした。
主人公の母親は毒親だけど、出発点の気持ちは本当によくわかる。母親も父親も決して悪人ではない。どこにでもいる両親なのです。最初に名前が出て来ていながら後半まで一切クローズアップされない妹の存在に、おかしいぞ?と変な違和感に囚われながら読んでいくと、まぁ!最後の登場の仕方にそれこそ鳥肌が立ちました。
そして、内容もさることながら、絵の表現が上手いですね!母親の、目や髪の毛や線での「毒」の表現がすごい。
子ども達の立場に立つと本当にやり切れないですが、最後の最後に二人の立ち上がり方、生命力に拍手喝采!
そして、個人的には田房永子さんの解説がとても秀逸で、母として自分の胸に刻み込みました。
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