このレビューはネタバレを含みます▼
過去に諸事情で漫画本を処分した時も「あさきゆめみし」だけは手放さず、今でもうちにはありますが…電子書籍って便利なんですよね。そしてどうせ買うなら完全版。カラーページが美しくて、紙本があっても買って後悔しません。美麗という言葉はこの本のためにある気がする。
お話の内容は殆どの方が既にご存じでしょうけれど、何度読んでも奥深く感じます。
最初に読んだ20代の時は、紫の上大好きで浮気な光源氏にイラっと来たものですが(笑) 30代、40代と歳をとるとまた感じ方が変わってきます。
朧月夜も可愛い人に思えるし、花散里も賢くて可愛い人だと思うし、紫の上に先立たれた光源氏にも同情の涙が流れたり。ああ、私も歳をとったんだなぁと思います。
40歳まで生きたら長生きと言われた時代の恋のお話。千年の間には色々な時代があったのでしょうけれど、それでも読み継がれているのは、数多の恋物語は決して女性たちが弱い者ではなく、強かに生きていることが描かれているからではないでしょうか。読むと、不思議と元気になるお話です。