このレビューはネタバレを含みます▼
分冊版第壱話の表紙に惹かれて試し読み。これは待とうと、単行本になるのを待っていました。
室町時代、商家の跡取り 磐吉と座の一員 浜路の物語。
デジタル特装版は描き下ろしが付いているという事で、こちらを購入。(良かったです)
壱話の試し読みだけだったので、購入前にレビューを拝見しました。…ちょっと迷いました。
室町時代+舞という物語で心に残っているのは、学生の頃に読んだ杉本苑子先生の「華の碑文」で、稚児を育て…の義満みたいな世界なのかなと…。
読了して、なるほど…😩 うん、うん、皆さんが仰りたい事、めちゃくちゃ分かるなと思いました。
だから思考を変えて読み返しました。室町時代じゃなく、転生したらBL室町だったくらいに読んだらと…。そうしたらめちゃくちゃ沁みました😩
本家若旦那…子をなし跡取りを育てないといけない。そこを割り切って浜路と逢瀬を重ねられるほど、磐吉はタフじゃなかったのかな?と。むしろ浜路の方が器が大きく、次の世代に舞を教えるという師の道に入っていた(男らしい😩)
舞という現実とは違う世界を体現できる浜路だからこそ、磐吉を受け入れ癒すことができたのかなと。浜路だから作れる、互いだけの世界でそのいっ時想い逢う…そんな関係性なのかなと…(めちゃくちゃBLっ、と震えました😩)
それでもふと、我に返ってしまう時がありました。
友人の名前が京極…は大名と同じ名にならないかな、と思ったり。屋号も…😩 磐吉は商家の長男で跡取り。店の暖簾は屋号で、いくら磐吉の代でまた繁盛しても…あの時代屋号を変える事はあるのかな?と。分家になった際や丁稚が独立した時の暖簾分けなどで、似たような屋号になるなら分かるのですが…😩
あと商家の家の内装も、お寺のように感じたところもあったりで。そこが…すみません💦
夜、浜路に逢いに出かける磐吉に堪らずキスをする妻。妻がいるから父になり、当主として店も切り盛り出来ている。だけど磐吉がそれをこなせているのは、ひとりの男性(人)として浜路を想っているからなのかなと…。そのシーンが私には一番刺さり、あの頃の…こいつ酷い💦と心底思う状況が、男が男を愛している時なのかなと。さぁ、浜路を抱きに行ってくれ!と思いました。
はぁ萌、尊く…ドキドキして呼吸が💦
タイトルも良かったです。