血の轍
」のレビュー

血の轍

押見修造

13巻まで

ネタバレ
2024年2月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ 紙で13巻まで読んだのですが、本当にこの作品は読み返すのも進むのも勇気がいる。
毒親というか、もうこの関係性は呪い。
確かこれ以降に母親の過去等が出てきて、感想は変わってくるかもしれないけれど。
最初は過保護、溺愛と思われる母親の、時おり見せる言動や表情にぞっとさせられ、巻を進める毎に恐怖に変わっていきます。
明らかになる静一の幼少の記憶と共に、美しい母は、モンスターのようにも見えてくる。
それでも嫌いになれない、呪いのような愛を向けてしまう主人公が痛くてかわいそうで、辛くなります。親子の関係に痛みがある人にはお勧めを迷うくらい、リアルな描写です。
絵がコマ数が少ない代わりに表情、後ろ姿、景色で訴えかけてきます。トラウマになるほどに迫ってきます。
作者の魂みたいなものが注がれているようで、1から作る人のすごさってこういう漫画家さんなのかな、と。伝えきれないだろうからこちらは実写化とかNGにしてほしい作品。
勇気を出して完結まで進んでみようかな。
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