このレビューはネタバレを含みます▼
オメガバースものはシリアス要素を含むことが多いですが、この作品も例外ではなく、ハッピーな展開を好む人にとっては苦手な部類になるでしょう。しかしシリアス要素があるからこそ、一時に映る二人(主人公と先輩)の幸福感漂うシーンがますます読者を微笑ましい気持ちにさせる、とも言えます。例えばΩに対し嫌悪感を抱く先輩はそれ故にΩである主人公との関係に波紋を呼ぶ展開になってしまっても、のちに先輩なりにΩへの考えを改めて向き合おうとする姿があります。また二人が成り行きで意に反してすれ違いになることがあっても、それはお互いが相手を想うための所以であったりと、そう考えれば前向きな気持ちで読むこともできるのではないでしょうか。
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