レビュー
今月(10月1日~10月31日)
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シーモア島


投稿レビュー
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とりあえず読め、バカタレども。2025年8月29日膨大な量のBLを読んでいると、どうしても作品に対して既視感が生まれてしまうんです。それはこの手のジャンルが多量ゆえに、すでに王道パターンや紋切り型の台詞などが存在しており、それの組み合わせ次第で物語に差異をつけているからだと思われます。(いや、それを含めて私はBLを好き好んでいるのですが)そうなると作品を評価する際、絵の綺麗さやセッk(ryのシーンの盛り上がりだけを見ているような気がします。しかし、貪るようにBLを読み漁っていると定期的にその考えを覆してくれるような作品に出逢います。その一つが本作なのですが。これは面白いですよ。非常に。BLは読む人を選ぶジャンルだとは思うのですが、本作に関しては古今東西の森羅万象とりあえず読みなさい。せめて人間として生まれたならば読みなさい。このレビューを読む暇があるなら、とっとと購入して作者に印税与えて次への作品の契機につながるよう支持しなさい。と口が悪くなってしまうほどには本作はそれだけ価値があると思います。もちろん賛否両論はあるでしょう。けれど、読まなければ面白いとも面白くないともわかりません。作品を評価するのはその作品を読んでからです。面白ければ万々歳。面白くなければそれは私の責任ではありません。作者の責任でもありません。上手い謳い文句に騙されて買ったあなたの責任です。(まあ、誰の責任でもないと思いますが)とりあえず読め、バカタレども。
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修学旅行で仲良くないグループに入りました【電子限定描き下ろしイラスト付き】
BL小説バージン卒業2025年3月6日BL漫画というのは普段からそれなりに嗜んでいるのですが、BL小説というのは初めての試みでした。別に活字が並べられていることに抵抗があったわけではなく、(小生一般文芸は好きです)何となくBLというジャンルに関しては漫画で読むのが一番だと思っていた節がありました。ですが、この作品を通じてその考えを改める必要があることに気づきました。漫画にはもちろん絵があるわけですが、小説には数ページの挿絵を除いて文字しかありません。それを億劫だと捉えればそれまでになりますが、私は文字だけだからこそ一層想像が膨らむのではないかと思うのです。あるキャラが話す際、どんな表情で、どういう息遣いで話しているのか。どんな格好で、どのように振る舞っているのか。そんな目に見える文字だけではない、目に見えない意味や背景といったところまで噛み締めながら読む。これがBL小説、いや小説すべてにいえる漫画とは違う楽しみなのだと感じました。この作品で私のBL小説バージンを卒業できたことを嬉しく思います。 -
ファーストコール ~童貞外科医、年下ヤクザの嫁にされそうです!~
愛でながら見るべし2024年8月4日BLというジャンルは、どうしても画力に特化してしまうからかストーリーがあんまりに感じる作品が結構あります。(それも含めて私はBLが好きですが) しかし、この作品は作者様が作画と原作でそれぞれ別の方が担当されているため、絵が素晴らしければ、医療やヤクザといった専門性がありディープな分野でもしっかりその実状が描かれていたり、言葉遣いや表現が繊細だったりなどストーリー性でも評価できます。またキャラに関しても個性的で面白いと言えます。受けである高良先生はアラサーという設定の割に若見えし、可愛らしい見た目の反面、棘のある性格がスパイス効いていて良いです。攻めである伊武さんはヤクザといってもピュアな面が多く、高良先生に絆されてしまう所には可愛さを感じました。また時に見せるヤクザ面も怖いというより、いざという時守ってくれる逞しさがあります。ぜひヤクザ×医者という対極的な二人の関係性を愛でながら見ていただきたい一作品です。 -
BL界隈の直木賞作家2024年4月28日BLを嗜み始めてから数年。どうして私は今までBL界隈の直木賞作家といえる、百瀬あん先生様殿閣下の作品を拝見してこなかったのでょうか。バカなのでしょうか。ミジンコなのでしょうか。とにもかくにもこの度、百瀬あん先生様殿閣下の一作品をお腹いっぱい頂戴したわけですが、百瀬あん先生(以下略)はイエス様の生まれ変わりか何かですか。というか楪君、可愛いすぎやしませんか。(あまり可愛いばかり言うと楪君に殴られそうですが、それにしたところで私にはご褒美になります。) とりあえず楪君が可愛いすぎるので、楪君が口から吐いた二酸化炭素はボンベに貯めさせていただきます。あと散髪後の髪の毛は私にお渡しください。用途に関してはお伝えできません。といった感想が思い浮かぶぐらいには、すっかり百瀬あん先生の作風に毒されてしまいました。(良い意味で)
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A4等級の特上カルビ並のおいしさ2024年4月16日A4等級の特上カルビ二人前を平らげた後と同じくらい満足感のある読後です。ご馳走様でした。この作品の魅力を申し上げますれば、本作受けにあたる十条雀さんがクマの格好で登場するシーンがまじかわちぃという所や、攻めにあたる田中慶司さんのメガネなし姿がまじ死ねるという所など語りきれないほどあります。小生BLといえば学生ものを多く好んでいましたが、やはりアダルト系も良いものだと今回の作品を通して痛感しました。つきましてはこの気づきを讃え、この作品の生みの親である作者様には勝手ながら国民栄誉賞を授与させていただき、平身低頭の意を表するとともに御礼を申し上げます。
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ギョウ虫検査の際は手伝わせてください2024年3月19日皆さんがBLのことをボーイズのラブとして見ている最中こんなことを言うのも野暮でしょうが、受けの子である真白くんというキャラがひたすらに可愛いです。もう天変地異レベルで最大公倍数的な概念で可愛い。虚空蔵菩薩として寺で讃えられるべきです。神です。私と心中したいとすら思いましたよ。(皆さんの真白くんを死なせはしません) ギョウ虫検査の際は私に手伝わせてください。私のボキャブラリーが豊富であればもう少し言い様があるのかもしれませんが、私にはこれが手一杯です。結局はただ可愛い、その一言に尽きます。しかし攻めの存在を差し置いても尚、受けと繋がりたいかと聞かれたら、そんなことをした場合攻めに殺されかねませんのでこの想いは胸のうちにしまっておくことにしましょう。ホモ視点の感想は無視するとして、その上でもこの作品は極めて評価が高いと思われます。ストーリー性で気になる所がないとは言えませんが、BLですからね。基本頭の中ハッピーセットにして楽しむものです。ぜひ今夜の晩酌におすすめしたい一品です。
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不幸の先には幸がある2024年2月24日自分の中でBL漫画というものは、絵柄が好みであるかや受け攻めの仲睦まじい姿を拝めるかどうか等の、いわばお花畑思考で評価しがちですが、(その評価を否定するつもりはないし、BLを嗜む以上寛容な心がけも重要だと思う)この作品は群を抜いて素晴らしいです。もちろん好みの分かれる作品ではあるし、はじめはシリアス要素も多いという所で留意する必要はあります。しかしその上でも尚、二巻三巻と読み進めていく中でストーリー性に圧巻したり、二人のやり取りに絆されたりしてしまうような展開が待っています。不幸の先には幸がある、とても味わい深い作品です。