ワンサイドインルーム
」のレビュー

ワンサイドインルーム

みつこ

静かに流れる、確かな愛情。

ネタバレ
2024年3月5日
このレビューはネタバレを含みます▼ 「親愛なる友へ捧ぐ呪い」から作者様買いです。
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まず、初めの数ページで確信したことがある。
山本ぜってぇ良い奴だろ。…その確信は現実となりました。サブキャラの魅力については後述させてもらいます。
本作「ワンサイドインルーム」は
攻め:モデル風大学NO.1モテ男(佐伯)×受け:目つきで怖く見られがち健気っ子(岡)、まるで接点のない2人が心通わせていく物語。
この作品の最大の魅力は、やはり佐伯の人間性。モテキャラが女嫌いになって男に興味を示す…という設定はよくありがちですが、佐伯は違う。少しずつ、少しずつ、でも確実に、性別ではなく「岡」という人物に惹かれていく様子が丁寧に描かれています。今まで本当の恋を知らなかったイケメンの成長ってのは無限大。
対して受けの岡は、序盤から早々に佐伯のことが好きだと自覚しています。またこの子が健気で…誕生日のくだりは岡の性格がよくわかる。作中では目つき悪くて怖がられていますが、可愛いな~ふふふ、と終始思ってしまいました。
個人的に好きな場面は、告白ともう一つ。上着を羽織ってきた絶妙に嫌なモブ女に対して「岡の性格的にそれはないな」と理解している佐伯。何この理解度高い彼氏感、最高。
そして、さらにサブキャラが秀逸。
岡の相棒、山本!!山本~!!本当に本当に最後まで良い奴…肉好きでコミュ力高くて熱い男。助演男優賞に決定。山本に嫉妬している佐伯可愛かったなぁ。終盤で焼肉奉行先輩との絡みは最高に笑いました。焼肉奉行先輩も本当大好き。もちろん村田も好きだよ。
今回改めて感じたことは、この作者さんは心理描写が繊細で読み進める度に惹き込まれます。
レビューが長くなってしまいました。以上、暖かく優しい気持ちになれる素敵な一冊です。
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