死にかけ悪役令嬢の失踪
」のレビュー

死にかけ悪役令嬢の失踪

和泉杏花/鈴ノ助

全体としては好きな作品だけど

ネタバレ
2024年3月13日
このレビューはネタバレを含みます▼ 心理描写が細やかで、全体的には興味深く読み進めていきました。
ただ、事件が起こった後での最後の家族との話し合いが、ただただ上っ面の綺麗事を並べているだけに感じてしまって、ここだけは読んでいて不快感を持ってしまいました。
この先、関わり合いを持たないことで、主人公に不都合な出来事が起こらないのであれば、ざまぁなんて、他にやりたい事がある人にとっては時間の無駄でもあるので、あっても無くてもいいように思います。でも、散々な目に遭わされた相手に、いつかまた家族に戻りたいという口約束なんて必要ですか?それは本当に許せた時に言う言葉であって、いつ許せる時が来るかわからない状況で口にするなんて、主人公はどこまでもいい子ちゃんでいたいんだなとため息が出てしまいます。
また母や妹たちをはじめとした先生意外の登場人物たちは、悪意がないと言われても、やっていることを見ると、自分の中にある悪意に気付けるだけの思いやりも知性も持ち合わせていない無能にしか見えず、そういう無能の人たちが国の中心に集まっているなんて、そのうち国が滅びるのではないかと心配になってしまいます。
それ意外のところは好きな作品だった、真ん中を取って星三つにします。
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