離婚まで100日のプリン
」のレビュー

離婚まで100日のプリン

きなこす/伊東有理子

どっちもどっち

ネタバレ
2024年3月16日
このレビューはネタバレを含みます▼ 旦那がクソ過ぎるのは無論なんだけど、この主人公も思っていることを口にもせず、ただ傍観者で不満を溜め込んで、私落ち度ゼロ、旦那が全部悪いといった被害者意識全開のスタンスに見ていて胸糞悪い。

不倫は旦那の落ち度だが、夫婦としてのコミニュケーションがほとんど見られない、その取り方の悪さも大分問題があるなと。
プロローグで、主人公が旦那に退職報告する場面があったけど、旦那がしっかり把握しないうちに退職手続きを進めるのはいただけない。主人公も旦那がよく聞いていないのを知っていたんなら、ちゃんと把握するように伝えるべきでしょ。他にも結婚して一緒に暮らしていれば、家での生活、子どもをつくるかとか、育児のこととか夫婦として話す事項なんていくらでもあるはずなのに、そういうことを夫婦として話してこなかったのか。夫婦間の関係も構築されないまま、何でこのクズ旦那の子どもつくったの?と問いたい。結婚して一緒に暮らしていれば、そのクズ旦那の素性が見えるのでは?
クズ旦那との結婚までの過程、結婚してから妊活するまでの夫婦間のやりとりを見せずに、妻側に都合の良い離婚までの100日だけを見せて、旦那側を一方的に悪者に仕立て上げて叩くのは見ていて気持ちのいいものではなく、ただただストレス。夫婦間のコミニュケーションの欠如は、夫婦の責任である。一方だけの責任するのは、理由はどうあれ、はたからみて人として(スイーツだけど)みっともないとしか思えない。
このお話で心底気の毒なのは、娘のプリ美ちゃんだけである。

さらに、離婚直前に医者になったイケメンの幼馴染と再会し離婚して2ヶ月後に付き合って同棲、そして1年後に再婚の流れはさらに気持ち悪く感じてしまった。
ご都合主義もさることながら、可哀想な私にはこれくらいいいことあってもいいわよね、といった歪んだ被害者意識が透けて見えるからだ。
この作品はフィクションとは分かっていたけど、酷いもの見せられた感があり、このレビューを書いている現在も不快感MAXだ。

作者はこのストーリーを描いた背景に、芸能人の不倫騒動から着想したと説明していたが、そりゃ薄っぺらくもなるわな。
いいねしたユーザ4人
レビューをシェアしよう!