白木蘭円舞曲
」のレビュー

白木蘭円舞曲

さいとうちほ

前作以上にロマンチックでドラマチック!

ネタバレ
2024年3月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ 湖都の妊娠・出産、将臣さんとの思いがけない再会、そしてサジットとの死別、舞台も上海からインド、再び上海へ…と目まぐるしくダイナミックに展開していきます。サジットの死も悲しいけど、将臣さんの死に様はもっと悲しくて印象的でした(泣)。それにしても、湖都は強いなあ。私がこのヒロインを好きなのは、ただ男性に守られるだけの「か弱い女の子」ではなく、洋裁の腕を活かしてしっかりと自分の足で立てるところ。その技術が、時には彼女の運命を切り拓き、またある時には彼女の支えにもなる。やっぱり手に技術を持つ者は強い!湖都の周囲の男性は、彼女のそういう強さにも惹かれたのかも。最後は、龍一さんとの結婚を予感させて終わりますが、時代の激流をそれぞれに生き抜いた2人なら、きっと穏やかに残りの人生を共に過ごせると思います。思い返すたびにじーんと胸に感動が蘇る、大好きな作品です。
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