悪役令嬢に転生失敗して勝ちヒロインになってしまいました
御守リツヒロ/柚原テイル
このレビューはネタバレを含みます▼
魔法が使えなかった劣等感を持っていた子どもの頃を背景に、軽薄そうに振る舞う猜疑心のあるヒースクリフに対して、リサが言葉と行動で好意を示して信用と愛情を得るお話、という印象です。（ヒースクリフは25歳なので、10代の子に対して冷静に見る感じは現代の価値観ならとても分かる。自身が守りたい公爵家や妹の為にこんなにしてくれたら、そりゃ感謝もするし、嬉しいし、好きになる、私なら。行動力も胆力もあって、それを自分のために使ってくれて、カッコいいし、しかも可愛い。惚れるしかない）
御守先生のイラストがとてもキレイで、ヒースクリフもカッコいいし、リサもとても可愛い。表情も素敵。他のキャラクターも皆魅力的に描かれていて、話の大筋のシンプルさが分かりやすくて、読みやすい。ムードのあるシーンも色気があって、私は今回、御守先生の作品は初見でしたが、描き慣れていらっしゃるのかな、と思わせる描き方が秀逸。程よいコミカルさも好きでした。
信用ベースにある愛情は安定してるイメージがあるので、今後ヒースクリフは軽薄そうな振る舞いはする必要がなくなるんじゃないかと希望的観測。
一途な思いが実る話は大好きなので、今後も楽しみにしています。
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