トーマの心臓 Lost heart for Thoma
」のレビュー

トーマの心臓 Lost heart for Thoma

森博嗣/萩尾望都

透明な時空間に浸ることが出来る贅沢な本

2024年4月13日
萩尾望都の「トーマの心臓」の透明感がこの本にはあります。
「訪問者」と混ざったオスカー視点の物語ですが、エーリクの素直さ、少年達の鋭敏さなど忘れていた文学のような原作漫画のエキスが注がれています。もちろん異なる点もあり、その代表例が日本を舞台にしている事ですが、時代や国に束縛されない物語世界に瑞々しい記憶と気持ちが蘇りました。
独立した文学ですが同じ空気に満ちた丁寧に書き上げられた本でした。
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