このレビューはネタバレを含みます▼
ずっと気になっていた1冊。全巻揃ったのにも関わらず、読むのを躊躇っていたのは《絶対泣くヤツ》だと思ったから。でも、やっぱり気になる。ので読んだ(笑)。うん、泣いた。小学生女児に生まれ変わった母親。そこは、両親が離婚し、ネグレクト気味の母親との2人の家庭。ある日、突然、前世を思い出す小学生。戸惑いながらも、亡くなった妻、母親だと確信し受け入れる家族。小学生は前世と今世の家庭を行き来する。が、ある日、急に前世のすべてを忘れ、戸惑う小学生。ここで、生まれ変わりではなく、憑依なのではないか?と疑問が出てくる。ちなみに、作品中にも出てくるが、輪廻転生と生まれ変わりは別モノとのこと。なぜ、母親は小学生に憑依したのか?それは、たぶん、今世の自分のまわりの人たちに今を生きてほしいから。今が一番幸せなんだと気付いてほしいから。ラスト、娘の結婚式を見届けず、夫の再婚(ウソだったけど)をたぶん信じて、成仏した母親。幸せになる為の憑依は娘に母直伝の料理レシピと、愛と未来を残してくれた。素敵な1冊です。