このレビューはネタバレを含みます▼
シリーズ7作目のこの作品、メインがエリンボルクに代わり事件を追っていきます。真相に迫っていくうちに被害者の男の人となりがどんどん解明していきますが、まぁ同情の余地もない。まさしくタイトル通りの人物だったわけで。このシリーズは北欧ミステリの中でも更に陰鬱なアイスランド舞台のどんよりとした湿った空気感を纏いつつ、胸糞悪いスッキリ感もない結末で読了後はモヤってしまう。けれど、このシンプルで乾いた文体がいい。今作でのエリンボルクがどうしても好きになれず、なんだかストーリーもいまいちで失速していってるような気がして…
とにかくエーレンデュルさんの行方が気になってしょうがないんだけど。ちょいちょい匂わせんのやめて。
次作は、まだエーレンデュルさん不在のためシグルデュル=オーリがメインらしい…こいつもなぁとガッカリ感でいっぱいで食指が動きませんが。エーレンデュルさんはよ、カムバーック。ちなみに、本作シリーズは現在13巻まで刊行らしいとのこと