初恋、カタルシス。ディレクターズ・カット版
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初恋、カタルシス。ディレクターズ・カット版

鳩川ぬこ

ノンセクシャル

ネタバレ
2024年4月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ 旧版も持っていましたが、ディレクターズ・カット版の描き下ろしも気になり購読しました。
内容はほぼほぼ同じですが、25ページ程書き足されています。唐木田×一騎CPがお好きな方は是非どうぞ。

ノンセクシャルを扱う作品は、これを以前読んだ時(おそらく2019年)から他に読んだ記憶がないので、いまだに他作品とは一風違った作品であるなと思います。
元々ノンケの唐木田×ノンセクシャルの一騎。
一騎の抱える、ノンセクシャルであることに対するコンプレックスと、それとは別に好きな人と一緒にいたいという気持ち、悶々と考え続けて放棄してしまいたくなる様子に少なからず共感してしまいます。
今作では、一騎くんが頑張り屋さんで触れ合うことも少しはできたからこのストーリーになっているけど、現実はもっとダメな人もいるだろうしもっとちゃんと意思表示できない人もいるんだろうなと思うと「みんな違ってみんないい」なんて、軽々しく言葉にするのも難しいなと感じました。
理想と現実のギャップに思い悩む一騎くんを見ると、頑張ってほしいと思う反面、頑張りすぎないでと心配にもなりますね。
性の不一致がある中でも、自分を押し通すことなくお互いに寄り添いあって妥協点を見つけていく2人を見て、すごく時代を感じました。
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