このレビューはネタバレを含みます▼
個人的に、誰かのためになら頑張れる、強くなれる、成長できる、優しくなれる、努力できる、というような人が好きで。特に、自分のためだとやる気が出なかったり、変な意地を張ってしまうような方が、そういう相手に出会って変わっていく話が好きです。
好きな人に対してしっかりしていたいとか、頼られる人でありたい、というような、気概のようなものってあるじゃないですか。並び立てる対等な相手でありたいというような、気持ち。この作品のお二方にも、お互いにそういう気持ちがあって、それが二人を引っ張り上げています。私が感銘を受けたのは、特に星名さんの変化ですね。本能とポテンシャルだけで生きてきた典型的な快楽主義人間が、このままじゃだめだと、せめて誠実であろうと、考えて我慢して努力して、指先一つ触れることすら躊躇って。それが伝わるんですよね、瀬戸さんに。どういう形であれ、それが相手の望まない強さへの変化や成長だったとしても、相手のために自分がそうなったのなら、伝わることが一番報われる形だと思います。
紆余曲折ありましたが、やっっっぱね…お互いに好きなんだからさ…結ばれんのがいいってことよ。洗脳やグルーミングには気をつけてな!