このレビューはネタバレを含みます▼
綺麗にまとまっているが為に、一回だけだとサラッと流して読んでしまいそうになりますが、一回をじっくり読むか二回以上は読んでもらいたい作品です。特に後半は１コマ１コマを大切に読んでもらって、小さなコマの流れや粋な演出を味わってほしいです。
今回は受けも攻めも見た目・中身ともに男らしくて、どんな恋愛にもありがちな特有の女々しさ（私なんてみたいなの）がなくて、失恋あり片思いありの明るい話ではないのに、どこか爽やかでスッキリした印象でした。
あと小物使いも良かったと思います。おもちゃの指輪にかけた互いの想い…時間もお金も、何もかもが宝物だなと。それがラスト付近のステージで見せた見せ場、P157からのP158一面のシーンが最高で、あの隠れたセリフとシチュエーションにはグッときました。また、そこへ行き着くまでの一連のやり取りも神がかっていて感動でした。大衆の面前で誰にも気づかれないで告白とか…叫びたくなるくらい素敵。
途中、「物なんて」とか「呪いだ」とか言っていたものが、ここぞという時に、必要な場所で巡り巡ってくる…凄くロマンチックな良いお話でした。
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