燕は戻ってこない
」のレビュー

燕は戻ってこない

桐野夏生/坂井恵理

原作が好きなので

2024年4月26日
桐野先生のファンなので読んでみました。
原作の小説の雰囲気を壊さず、うまく描かれているなぁ、というのが2巻まで読んだ感想です。
卵子提供とか代理母とかは海外でよく行われていると思いきや、変わってきている現状。
その背景には若い日本人女性の貧困問題だったり、非正規雇用問題だったり、、本当に、日本は豊かなようで生きづらい社会なんだと痛感します。
これって本当に他人事ではなく、私自身も「え?普通に暮らしているだけなのに、全く贅沢していないのに何でこんなに生活が苦しいの?」って若い頃に思ったことあります。
非正規雇用の人なら、この作品の哀しさがよく分かると思います。
豊かさとは何なのか、どこまでなら自分を切り売りできるのか、札束で頬を叩かれているような若い子がいかに多いか、色々と考えさせられます。
小説を読むのが苦手な方でも、こちらならサラッと読めると思います。
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