読み放題。とても良かったです。

ネタバレ

2024年4月27日

このレビューはネタバレを含みます▼ とても良かったです。
視点は、ヒロインのレティシアメインですが中盤からヒーローのフェンナンド、カールsideが出てきます。
フェルナンドはtheヒーローとして最初からずっと一途にヒロインを想ってますし、カッコイイです。
ヒロインは死に戻りを繰り返しており、序盤は悲しく辛い描写が多いです…
ただ、ヒロインは自分を省みれるタイプの芯の強い女性で、記憶が戻ってから自分の何がいけなかったのか自問自答しとても行動的に動いています。
ストレスがないですね。
ヒーローとの関係が深まり、中盤から後編までは安心して読めるようになってきますが、一方でカールsideが大変ことになってきてます。
悪役と言っていいのでしょうか。カールsideは深いです。こんな人物になった背景も分かるように描かれてますし、レティシアからみた人物分析も素晴らしく。
嫁いできた頃は洗練されていたとはいえ年齢的に子どもだったので女性として見ていなかったレティシアの美貌や賢さ、完璧な立ち居振る舞い、芯の強さにその存在を失って初めて執着というか妄執するようになります。
不気味なんですよね。
エミリアのことも人ではなく利用価値がある点しか見てなく、レティシアにくらべ美貌も賢さも皇后としてのすべてが劣るとしても愛情深い魅力的な人間性はまったく見ていなかったんですよね。
悲しい人だなと思いました。
それぞれタイプは違うけど素晴らしい女性が二人もいたのに…
ざまぁがあるのに、そんな軽いざまぁものではなく、心理描写のしっかりしたお話で良かったです。
陽のフェルナンド、陰のカールの対比が後半如実に現れ、演出も素晴らしかったです。
イラストは可愛らしいけどライトなので、ちょっとお話と合わないかな。
タイトルも割と少し前から流行りモノの路線だけど、中身がしっかりしているので転生ものやざまぁものが廃れてきてもこのお話はきちんと生き残るものかなと思います。

他の作品と比べ自分基準で★4にしていますが限りなく5に近いです。
1,000円くらい出してハズレ本掴んだこともあることを考えると読み放題としてとてもコスパ良い作品でした。

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やまぽんさん

(女性/40代) 総レビュー数：115件

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