罪も罰も棘も蜜も
」のレビュー

罪も罰も棘も蜜も

弓月あや/yoco

辛口です。

ネタバレ
2024年4月28日
このレビューはネタバレを含みます▼ 白澄のキャラが幼すぎますね。父親の上官である青磁の家に引き取られていったのはいいとして、最後まで青磁に対する言葉づかいがあどけなさすぎるタメ口だしJK風なのが気になりました。時代的にも17歳過ぎであの口調は痛かったです。身も蓋もないけど、白澄は女性キャラで良くないか?ってなりました。
対する青磁は、終始丁寧にですます調。誰に対してもジェントル。ただただ良い人。
本編で一番キャラがたったのは喜和子じゃないでしょうか。青磁にずっと思いを寄せていたけれど、結果的に白澄の気持ちを汲みとって背中を押してあげるナイスキャラでした。私は嫌いじゃないです。
なんなら終盤まで白澄と喜和子のやりとりが続くので青磁の存在が薄いです。そのせいか青磁の急なラストスパート感が否めないです。本編に青磁目線がもっと有れば執着具合が分かったのに勿体なかったです。

全体的にアッサリ。
白澄が身を引こうとひっそり家出するシーンは確かに切なかったですが、それさえ青磁にあっという間に回収され帰宅でした。あー、やっぱり青磁目線が欲しかった。

軍人、制服、大正ロマン、儚げ美少年、そのうわずみをBL にしてみました‥‥ってお話でした。
作者さん後書きで名前を出されてた『はいからさんが通る』に強くインスパイアされたんでしょうね。

yocoさん画の美しい表紙と挿し絵が見れたのは良かった。
二人きりの教会のカラー絵、いかにもyoco さんで素敵でした。
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