第3のギデオン
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第3のギデオン

乃木坂太郎

ルイ16世夫妻がいかに魅力的な王族だったか

2024年4月28日
フランス革命って流れが二転も三転もして、「なんでそんなあちこち話がズレていくの…?」という疑問を感じずにはいられない出来事なんですけれども(女性たちの行進とか、ヤる気満々で攻め上がったのに「国王夫妻万歳!」で終わるのほんと意味わからんな…って昔から思ってます)、ルイ16世もマリー・アントワネットも非常に魅力のある人物で、目の前に立った人をファンにせずにはいられないくらいだったんじゃないかな、と想像してみると結構しっくりくるんですよね。国民議会側の性急なやり方も、「ノンビリしてたら国王夫妻ファンが増大して革命がウヤムヤになってしまう…!」といった焦りを孕んでいたのかもしれない、と思えば筋が通るようにも見えます。
この作品に登場するルイ16世とマリー・アントワネットは、まさにそのようなカリスマ性のあるキャラクターとして作中19世紀フランスに降臨していました。
こんな描き方ができるのは乃木坂太郎さんしかいない、と断言できるでしょう。
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