あんなに冷たくされたのに今さら番だとか意味が分かりません
那由多芹/m/g
このレビューはネタバレを含みます▼
まず小説と呼ぶには大分拙い文章の作品。普段ほとんど小説を読まないとか、ラノベばかり読んでるとか、もしくは小説読むのが苦手だとかって人には向いてるかもしれませんが、普通に一般小説読みなれてる人にとっては物足りなさを覚える文体してます。それに加えて、ストーリーそのものはまあ悪くないんですが、オチというか、落とし所が人を選ぶ感じがありました。タイトル通り、ヒーローに冷たくされて、ヒロインの人生に一度きりしかない卒業式とかも台無しにされて、その後は暴行までされて、しかもその冷たくされてきた理由がだいぶ下らないというか、ヒロインなんも関係ないやんって理由で、そんなことで酷い目に遭いまくって、ヒーローとその友人に人権無視の振る舞いをされて、そこまでされたのに肝心のヒロインはめちゃくちゃあっさりヒーローを許すっていう…。こういうクズをヒーローに据えるのはいいんですけど、それならそれで死ぬほど反省と後悔をさせてほしいなと私は思いました。というか、今世は諦めて来世で許しを乞えってレベルのことをヒーローはしてる。同意のない一方的な性行為ってそれほどの犯罪ですよ作者さん。それでもこれは物語であり現実ではないので、ヒーローが病むほど後悔でもしてくれたなら読者としては溜飲が下がるんですけど、そういう描写がほとんど無かったのがマイナスすぎました。クズヒーローを簡単に許すドアマットチョロインの話がお好きな方向けの作品ですね。
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