蛍火艶夜 単話版
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蛍火艶夜 単話版

amase

この作品との向き合い方

2024年5月6日
この作品とどう向き合えばよいか考えながら読んでいます。テーマが特攻なだけに、生半可に消費してはいけないと思います。
特攻隊員の死を美化することを疑問視しています。九州に住んでいて九州各地の戦争資料館を巡っていますが、特攻について「平和の礎」と表現すること、勇敢に死んでいったことを称えることに首を傾げます。生きていたかったはず。資料館で展示されているような遺書は、上官から検閲されるため弱音は吐けない。でも、きっとこの作品で描かれているように、特攻という作戦に疑問を持っていたり、死への恐怖心を持っていたりした隊員は多いはず。
この作品を、彼ら特攻隊員の10代20代らしい情動に想像を働かせるために読みたい。遺書から浮かび上がる「勇敢さ」のアンチテーゼとして、読みたい。
戦争反対。
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