目を閉じて夢を見る
」のレビュー

目を閉じて夢を見る

つくも号

社会問題

2024年5月13日
つくも3号先生のBL作品の最高傑作です。南晃人は、父親に親子共々捨てられて、後に母親からのネグレクト。学校では、虐めにあって、14、5歳にして生きる為にウリ専をする。金額を5千円とホテル代に設定しているのは彼の唯一のプライドなのか。彼は、客の一人で営業職の会社員広尾康介と出会って初めて人の温もりと優しさを知る。作者は、改正された児童保護法や未成年者略手法などを正確に描き、同情の余地なく二人を追い詰めるが、当然罪に問われた康介は、会社をクビになり、晃人は、逆にどん底から這い上がり通信制の高校にまで通うと言うくだりになるが、二人の間に通う愛情が希望へと繋ぐ。つくも3号先生の絵は、上手過ぎるし、BLとしての性描写も満載だけれど、結果的に社会派作品と言える。
いいねしたユーザ3人
レビューをシェアしよう!