このレビューはネタバレを含みます▼
2巻を読んで追記してします。この作者さんの笑わせにくるタイミングにいつもやられます。切ない気持ちで読んでるのに急に虎のお面。飴探しの時も。1巻の足湯事件の時もそうだけど、思わずブフッて笑わされてしまいます。
今回は両思いになった後のお話で、めでたしめでたし、ではない問題がたくさん。
スイ先輩のお母さんの気持ちが痛いほどわかって、まさかBLでお母さんに感情移入することがあろうとは…
子供の人生は子供のものだと頭でわかっているのに、想像の及ばない告白をされて思わず「嘘…」って言っちゃうところや、咄嗟に受け入れられなくて子供を傷つけたことを謝りたいのにキッカケが掴めないところとか。
悪い男に騙されていないか心配で、相手が好感度マックスの同室の子だとわかった時の安堵感と高揚感とか。
春虎くんと喋ってる時「こんな子が息子だったら良いな」ってちょっと思いましたよね?お母さん?
その後に手のひらクルーで「今度連れていらっしゃい」ってニコニコしちゃうあたりも。
すごく気持ちがわかる(笑)
春虎くんが親の愛情の独り占めができないことを承知の上で我慢してる描写が切ないです。どんな時にも支えてくれるスイ先輩のような人がいたら、そりゃ熱烈に恋しますよ…
良い作品に巡り会えて良かった!作者様ありがとう!
(以下は1巻のレビューです)
なんとなく取っておいた作品ですが、読んでみたら涙でぐしゃぐしゃになってしまった。この感情の持って行き場がない…
誰しも一度は感じたことのある“場を乱さないために気持ちを押し殺す”をずっとやってるスイ先輩。
同室になった春虎くんがまっすぐ好きな気持ちを伝えてくれて、揺れていたスイ先輩も少しづつ変わっていく…
こんなにどストレートな話なのに、満足感がすごいです。足湯のノーパンハプニングも、隠れて洗濯機を回す描写も、春虎くんが来る前の孤独なスイ先輩も、全部のエピソードが愛しい。1巻にも満たない長さの話なのに長編を読んだ時のような満足感があります。凄い。
未読の人は是非読んで欲しい。と思ったけど、このレビュー数。きっとみんな読んで泣かされて、レビュー書いたんだろな、と遅れてきた同志は密かに頷くのでした。