このレビューはネタバレを含みます▼
いや、長かったな(笑)女性マンガならそうでもないか。
嗅覚と出生、人に触れる触れられることのトラウマ。タイトルの「ふれるかおる」には幾つかの意味があると思うけれど、2人のことではあるよな。
鋭い嗅覚を持ち、五感の中でそれが認識のほとんどを占めていた九条は、嗅覚がなくなったことで世界を閉じ、寄り添ってくれていた甘楽も締め出した。
古本屋をリニューアルしながら、仕事に打ち込み、九条を忘れる努力をしていたのに、ニューヨークで何度も出会う。偶然の必然性。
振り回された甘楽だけど、九条を守りたかったので、九条が夢を取り戻したことが嬉しかった。
離れることはできなかった2人。匂いがなくても、忘れることはできなかった。
それぞれがやりたいことをできる環境で、籍を入れ、一緒にいるけど距離の問題ではない2人も、なんとなく今どきな感じがして。
まぁ、ハピエンでよかったよ。レイのことを九条が知ることができてよかったな、と思ったな。