このレビューはネタバレを含みます▼
初めてのデリ◯ル出張で「やっぱりできません」と大学生の朝日雄太が土下座するシーンから始まります。母子家庭で倒れた母親と妹の生活費まで稼がねばならない雄太は心身共に限界となり、割りのいいデリを引き受けたものの、いざ本番となって怖気付いてしまったのでした。客の白城は「事情はわかりました」「かわいそうに」と言い、何もせずに疲れ切った雄太に優しく添い寝してくれます。さらに翌朝目覚めた雄太の「処理」までしてくれるのでした。そして困窮している雄太をハウスキーパーとして破格の条件で雇う提案をしてきます。怪しみながらも好条件には勝てず、雄太は白城のもとに通い一生懸命に働きます。そんな雄太を「立派だ」と言ってくれる白城の言葉に、雄太は思わず涙を溢します。小さい時からお兄ちゃんとしてできる精一杯をしてきた雄太にとって頑張ることは当たり前で、誰からも褒められたことがなかったのでした。あまりにも良い人過ぎる白城さんが雄太に目をかけるようになったきっかけも明かされますが、どことなく胡散臭くて面白かったです。健気な大学生が思いがけずに出逢った甘くて優しいシンデレラストーリーでした。