プリフェクトの熾火-おきび-
」のレビュー

プリフェクトの熾火-おきび-

左藤さなゆき

7話が好き(9話まで読了)

ネタバレ
2024年5月18日
このレビューはネタバレを含みます▼ プリフェクトの箱庭のスピンオフですが、こちらの方が好きです。
前作の攻め月人の側近だった監督生の花菱先輩は、飄々として抜け目のない人といった感じでしたが、その裏では月人の件で周囲からの風当たりが酷く、嫌がらせを受けたり、陰口を叩かれたり、当て馬の新キャラ司苑に追い詰められたりしています。
前作の受け澪斗の友達である久世くんは、序盤は花菱先輩に指導生に指名されて振り回されていますが、途中から花菱先輩に惹かれ始めて徐々に執着心を見せ始めます。(この変化がとても良い)
久世くんの気持ちが花菱先輩へ少しずつ傾いている様子が丁寧に書かれていてぐっときます。久世くんに膝枕して貰って幸せそうな花菱先輩が可愛いです。
4話で花菱先輩が司苑の策謀に嵌り、やむなく6話で主人公2人が体を重ねてしまってからの7話の久世くんの変貌振りが控えめに言って最高でした。(6話で久世くんが盛られた薬で錯乱している花菱先輩のことを尊と名前で呼んでる…!そして、心の中で頼られたこともないのにとぼやいてた久世くんが花菱くんに「たすけて」と言われた時に気持ちが動いてるのが如実にわかる。魅せ方が良きです)6話で吹っ切れて7話でロックオン。意識を取り戻した花菱くんに、にこにこと笑いながら彼の部屋に看病のため滞在することを宣言し、お世話を強行する久世くん。抱き上げてベッドへ運んだり寝かしつけたりします。また、落ち込んで感情を吐露する花菱くんを優しい笑顔で見つめて「あなたを甘やかす」宣言もしちゃいます。
花菱くんが久世くんのことを「自分なんかには眩しくて勿体無い」と思ってるのが切ないですが、久世くんがそんな花菱先輩を言葉を尽くして諭すように安心させようとしていて、包容力ありすぎて供給過多でした。
8話はまるっと花菱先輩の回想シーンで悲惨な家庭環境が語られてましたが、9話もまるっと月人が留学中の花菱先輩と司苑のお話でした。月人に対して罪悪感を抱く花菱先輩と司苑の間で何があったのか語られます。内容は前振りから想定内の範囲でした。久世くん一コマも出てこないけど、近衛先輩は出てます。回想シーンは次回冒頭までらしいので次こそは久世くん見られる筈。
熾火では近衛先輩は出てくる度に花菱先輩を心配している気がします。久世くんに心を開いていく花菱くんを優しく見守ってくれてる感じが良いです。
(レビュー書き直しました。)
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