わが美しきヴィクター【単行本版(電子限定描き下ろし付)】
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わが美しきヴィクター【単行本版(電子限定描き下ろし付)】

鹿島こたる

絶対的主従、超絶美麗画にブン殴られる喜び

2024年5月19日
〈享楽に耽る美しき財閥の御曹司ブラッドは、野蛮な獣を「人間」に出来るかと言う酔狂な賭けを思いつき、地下闘技場で奴隷の様に扱われる負け役の男を買う。生きる意味も知らない男に快楽を教え込みヴィクターと名を与えるが…。〉従者ヴィクター×傲慢御曹司ブラッド。
あゝ、美しい。美しすぎて、目眩しそう。筋肉が眩しい、これぞ令和のお耽美。ってコンドォム?コンドォムの歴史を紐解きそうになりましたが、スマホも出てくる現代のお話でした笑。
もう、ブラッド様の我儘傲慢女王様っぷりが圧巻。ヴィクターへの理不尽な言動は、まるで幼児の試し行動の様で、逆にどんどん可愛く見えて参ります。そしてブラット様を盲目的に慕うヴィクター。なじられようが痛めつけられようがびくともしないヴィクターを信頼し絶対的な絆に執着してるのはブラッド様の方ですよねぇ。我儘も癇癪も何だか愛おしい。
ストーリーは古典的な劇的ドラマティック展開。お耽美にはやっぱコレ。どんな障害に引き裂かれようともまた出会ってしまう運命の2人みたいな。そんなバナナと、色々ツッコミながら読むのも楽しみの一つです笑。一冊にギュギュッと纏められてるのも◎。
暴力的な程に素晴らしい画力。ため息の出る美しい世界にどっぷり浸れ、幸せなひとときでした。
描き下ろしがホッコリでこれまた幸せ。☆4.5。

丸々表題作。描き下ろし8p、電子限定2p、総233p。
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