このレビューはネタバレを含みます▼
幼い頃から役者に憧れていた深井海は100年に一度の美形と言われ、16才の時にスカウトされてからプロとして人気を博しています。かつて小学校時代の学芸会で、海はいつもの王子様役を捨て、立っているだけの城を全力で演じました。海の綺麗な顔の王子様を楽しみにしていた皆からは不評でしたが、会場にいたヤマと呼ばれていた青年だけが「城が良かった。存在感があった」と言い、海に向かって「いい役者になるんじゃねーの」と言ってくれたのでした。その言葉を支えに海は役者となり、顔だけ役者と言われながらも頑張ってきたのでした。海の成長とともに、ヤマは心の支えから心の恋人になってゆきました。ある日、楽屋でTVを見ていた海は、地方の工場ロケでヤマを見つけます。二度と会えないと思っていたヤマを見つけた海は芸能界をスパッと辞めて、ヤマの働く小さな工場て働き始めるのでした。美しい海くんを取り巻くユニークな人達の絵柄が凄いです。海くんもヤマを目の前にするとしばしば目が血走ります。コマ割りやセリフの配置等も少年マンガ的で、かなりサイコパスな海くんですが貫く純愛は本物で、コミカルに笑いを誘いながら想いを遂げてゆく楽しいお話でした。