どうせ捨てられるのなら、最後に好きにさせていただきます 【連載版】
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どうせ捨てられるのなら、最後に好きにさせていただきます 【連載版】

セレン/碧貴子/すらだまみ

とても大好きな作品ですが

ネタバレ
2024年5月26日
このレビューはネタバレを含みます▼ とても辛い。アニエスに幸せになってもらいたいのでなんとかして王太子を好きになれる点や、リーリエが気にならなくなる糸口が見つからないか何度も読み直してるのですが、王太子のリーリエに対する愛情もまた本物であるので辛いです。むしろ一緒にいて安らげるリーリエ=本妻、心を乱されるアニエス=愛人のようにも感じます。しかも前者はプラトニック、後者は体の関係ありという。また、ヒーローはどんな状況であれヒロインの味方であって人知れずヒロインを救う存在であって欲しいのですが物語の序盤では助けるどころかむしろ苦しめることに加担し、あまつさえそれに満足感を得ているという。しかもアニエスが苦しんでいる間リーリエに安らぎを見出していた点でぞっとしてしまいました。アニエスのことを愛しているなら彼女を殺そうとした相手に減刑なんて出来るだろうか。何度も彼女のせいで殺されかけて、しかもその都度王太子も完璧には守りきれずアニエスを危険に晒している。自分が親ならこんな王太子に絶対大事な娘を嫁がせたくない。王太子もアニエスを傷つけたことで死にたいくらい後悔するなら少しは許せるかもだけど、王太子に対する制裁が軽いし、自分勝手な勘違いや思い込みも激しくて王太子が好きになれません。世の中の男性もリーリエのようなあざとい女性好きだよなというそんなもやもやを抱えつつも大好きな作品なので続きも読みます。
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