またね、神様
」のレビュー

またね、神様

ヴヤマ

これは支配か救済か、神は闇を闇で覆うのか

ネタバレ
2024年5月27日
このレビューはネタバレを含みます▼ 絵は好みじゃないんですが何となく気になって2話無料を試し読み。衝撃的で予期せぬ怒涛の展開に「イヤ、ちょっ… マジですか?エグ… 」と心が追い付かないまま、得体の知れない真っ黒な沼にどっぷりとハマり即ポチリ。… ましたが、未完作品だったんですね。先走りしちゃったかもですが、この出会いに悔いはありません。以下、ネタバレを含みますので未読の方はご注意を。⇒ 🗝 端的に言いますと 一目惚れした同級生が家の宗教儀式でキメセクしていると知り救済、からの執着という かなり重くて闇が深い作品です。先ず、何故 母親は幸太郎を施設から引き取ったんだろうと凄く引っ掛かったんですよね。何故 男の子だったのかと。これは勝手な想像ですが、幅広く信者(客)の要望に応える為と、浄化の象徴として若くて美しい天使の存在が必要だったのかなと。そもそも あの訳の分からない宗教をどこまで本気で信仰していたのか?「救済」の名の元に商売する為に造り出したのではないかとさえ思えてくる。或いは 物凄く歪んだ承認欲求を幸太郎を介して満たしていたか。お金は貰ってないと言っていたけれど、「お布施」や「心付け」名目で受け取っていたんだろうな。だって、とても立派な家だったもの。兎に角 恐ろしく狂った女に貰われてしまった悲劇だ… 両については何故儀式を受けたのか。何かが壊れてしまったのか、荒療治で幸太郎に分からせたかったのかと思いましたが、後に ある意味仕方のない「手段」だったと知っても、ジワジワと内側に歪なものが芽生えていく両に不安を抱かずにはいられない。どこか冷徹さと支配欲があった様に思えて胸がザワつくのです。幸太郎は引きが強いのか、変貌させてしまう何かがあるのか… 一緒に住む展開は唐突で周りの大人は何で許可した?とモヤりはしますが、幸太郎を鳥籠に閉じ込める所までが両のシナリオだとしたら、母親とはまた違う狂気の持ち主となるが… この先に待つのは光か闇か。若い2人への救済もいいけれど、個人的には人の奥底に潜むドス黒い部分やブラックBOXを開けてしまった幸太郎の強烈な闇を見てみたい。ハァ~、とても好きな世界観で刺さりまくりました!人間以上に面白くて狂った存在は他に無いですね。単話のサンプルをチラ見したい気持ちを抑えて2巻の発売を楽しみに待ってます😊 表紙は単話の方が好きだな~。本編+おまけマンガ3P+シーモア限定おまけ2P⇒総204ページ、見えない構図です。
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