愛されていないけれど結婚しました。 ~身籠るまでの蜜月契約~
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愛されていないけれど結婚しました。 ~身籠るまでの蜜月契約~

真白燈/cielo

一抹の寂しさ

ネタバレ
2024年5月29日
このレビューはネタバレを含みます▼ 政略結婚の運命のふたりが向き合いながらも、どこかすれ違い、噛み合わないながらも、寄り添っていく物語。ヒロインの父親は不器用過ぎて、愛娘とどう向き合えば良いかわからなかった。ヒロイン継母も同じ。孤独なヒロインの唯一の心の支えは半分だけ血の繋がった弟だけだった‥‥‥。
同じ学校にいた婚約者ヒーローには、当時付き合っていた令嬢がいた。自分は愛されなくても仕方ないと「結婚までは好きにさせてくれ。」というヒーローの言葉に頷くしか無かったヒロイン。それを当然と受け止めていることも哀しい。
自己肯定感が低く自信もないヒロインにとって、大切なものは全ていつかは自分の手を離れていくものだとある意味達観していて苦しくなった。ヒーローは後に全てを後悔する。
ヒロインの弟の生い立ちや隠されていた真実、育ってきた環境を知ると一時期でもヒロインと支え合えて良かったと思う反面、エンディングが切なかった。きっとふたりはもう2度と‥‥‥。幸せになっていて欲しいと願う。
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