今度は絶対に邪魔しませんっ!
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今度は絶対に邪魔しませんっ!

はるかわ陽/空谷玲奈

王太子推し

ネタバレ
2024年5月29日
このレビューはネタバレを含みます▼ いわゆるタイムリープもの。
冒頭、異母妹を殺そうとした罪で投獄されたヴィオレットが過去の自分を悔いたところで意識を失い、気付けばすべての始まりだった1年前に時が戻っていた…というお話。

最初は殺人未遂って…完全なる極悪令嬢ものかと思いきや、ヴィオの過去が明らかになるにつれ、むしろそこに行きついてしまうのは当然だと思わされるような状況です。
とくにヴィオ父は酷い。
嫌われようと最大限努力したってあれほど酷くはならないのでは? というほどヴィオに辛く当たっていて、彼女に同情せざるを得ません。
あと、関係ないけど貴族の癖に無精ひげって…。

のほほんとした異母妹メアリージュンにもイライラ。
5巻まで出ているのに、表紙になれないのも納得(笑)

過去に戻りやり直しの機会を得たことで修道女になろうと決めたヴィオは、元々元凶となった王太子やメアリージュンを避けようと画策するも失敗。
過去とは違う道を進もうとして周りの人たちに好かれるパターンはこの手の話では鉄板ですが、暗くなり過ぎずコミカルかつ丁寧に描かれているため面白いです。

4巻まで読んで、どうやらユランは巻き戻った記憶がありそうだと判明し、匂わせ程度ですがヴィオが過去に戻ったカラクリが見えてきたりと、物語が明確に動いてきてさらに目が離せない展開になってきています。

ただ、物語の本筋はユランエンドだろうと予想がつくにも関わらず、王太子が可愛すぎるんです…!
ヴィオのちょっとした仕草や笑顔に頬を赤らめる姿が何とも言えません。
段々ネタ化している感が無きにしも非ずですが、やっぱり良い。
あぁ…無理だとわかっていますが、ifストーリーとかでも王太子とヴィオの幸せエンドが読みたい!

こんなに王道外しの推しができてしまうとは、予想外でした(笑)
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