偏愛ディテクション【コミックス版】
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偏愛ディテクション【コミックス版】

内海ロング

後悔や自責の念は初恋とともに…

ネタバレ
2024年6月1日
このレビューはネタバレを含みます▼ 好きな作家様でちょこちょこと読ませていただいてます。シリアスさとコミカルさの匙加減が絶妙でいて、ストーリーもしっかりあります。読了後になんらかの思いが残るのも好きです。早くに両親を失くし、一家の大黒柱として3人の弟妹達の面倒を見ているミキ。幼い頃から同性が好きな自分に負い目を感じ、学生になってこじらせて、警察官の父親にも反発し、周りから逃げ続けていた中、父親が還らぬ人となり…。幼い頃の初恋がキーとなるのですが、攻めの司の愛がもう大きくて大きくて。偏愛スタートを読んでじ〜んとしちゃいました。いろんな後悔や負い目もあるなか、必死で弟妹達を守ろうと一人で頑張っているミキの姿は、司の目には儚くも映り、今度は自分が頑張ってるミキを守る立場になりたいと思ったんでしょうね。司はミキにもミキの父親にも救われたことがありますしね。父親との別れは、ミキにとっては後悔と自責の念ばかりだったのかもしれませんが、それが司によって解かれた時のミキがとても切なくて、やっと素直になれたね…周りをちゃんと見渡せば味方ばかりだね…よかったね、と。それに気づけたのは、やはり司のおかげかな。これからの司も含めての、幸せそうな家族の姿が想像できて、読了後もほっこりしました。この読了感が大好きです。後輩くんもいい子そうなので、幸せになれるといいな。
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