竜王の婚姻【イラスト付き】【単行本書き下ろしSS付き】
佐伊/小山田あみ
このレビューはネタバレを含みます▼
美しい表紙と、両手を縛られ獣人と交わるセナの扉絵に心奪われ、他サイトの無料話読みで四章〜不義〜まで読みましたがもーーー続きが気になって気になって(笑)こちらで改めて最初から一気に読みました。政略結婚で属国から帝国へ嫁いだセナ。オメガバースの変形と言っていいのか、孕むことができる、オメガに似た特異体質で皇帝の子を身籠る。嫁いだ相手は獅子の獣人であることを隠し、竜王から認められ周辺国を統治し君臨する皇帝アリオス。重臣たちの様々な思惑から誤解やすれ違いが続く2人と、2人の愛児アスラン(良い名だね〜♪アスランはヘブライ語で夜明け・暁、トルコ語で獅子って意味)を巡って繰り広げられる、王宮モノならではのドロドロはまさに大河ドラマ。心を取り戻したイザクのセナへの想い。アリオスとてセナは初めての愛。ラストでセナが「人間の選択」と命を賭して救おうとするものは………。良い!!!世界観にどっぷりハマりました!最初の方で、アスランが生まれてから1ヶ月も何の支援も音沙汰もなく、名付けすらなく放置されてたこと私的にはかなりムカついてたけど、下巻にアリオス視点でのその時の話もあって。ようやく溜飲が下がりました。あーーーこれこそまさに王宮ストーリーの醍醐味だなと(いや、むかつくのは変わらないけどね)。セナ・サーガ。セナの、イザクへの想いは初めは恐怖と緊張の中での吊り橋効果かと思ったけど。人形の瞳に魂が宿るのを見てしまったら。個人的には初めはアリオス推しでしたが、もう最後はそんなのどうでも良くなりました。セナの想いもわかるよ。それぞれのキャラがほんとに魅力的。フオルもめっちゃいい従者で。もう書ききれない(笑)読めばわかります!
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