心霊現象出てくるが不気味でなくカラリと





2024年6月1日
枝垂れ桜と幽霊の絵がよい。枝振りがそのテの組み合わせ定番の、まるでしだれ柳のように思ったが。
後で、その桜が花を咲かせる絵が出てくる。そこに居る男性の後ろ姿に、後半までずっと謎だった彼の職が活かされてる。その締め方が巧み。
主人公の男の子は父親に対して微妙に入り込みすぎない距離感を、持っている。父親も、自分のことをあからさまにはしていない。その二人が共通の巻き込まれ事件みたいなものを片付ける。その過程で、二人の間にあったスッキリしなかったもののベールも剥がれていく、という次第。
かなりエピソードにこまごまぶっ込み要素があったのにうるさくない。取捨選択されたセリフやスルスルとした話の進み具合によるのだろう。
家族の形態とか、なさぬ仲に於ける家族愛など、人間の情を重すぎず温かく捉えていて、味がある。
水樹先生はもう久しく漫画を描かれていないといわれているが、こうした手さばきの良さを見せつけられるにつけ、また戻って欲しい気持ちになる。
尚、作品中に出てくる結婚式場、私も式を挙げたところなので驚いたし、少し懐かしかった。
169頁。「メロディ」誌2005年2月号、3月号、8月号、9月号掲載。
後で、その桜が花を咲かせる絵が出てくる。そこに居る男性の後ろ姿に、後半までずっと謎だった彼の職が活かされてる。その締め方が巧み。
主人公の男の子は父親に対して微妙に入り込みすぎない距離感を、持っている。父親も、自分のことをあからさまにはしていない。その二人が共通の巻き込まれ事件みたいなものを片付ける。その過程で、二人の間にあったスッキリしなかったもののベールも剥がれていく、という次第。
かなりエピソードにこまごまぶっ込み要素があったのにうるさくない。取捨選択されたセリフやスルスルとした話の進み具合によるのだろう。
家族の形態とか、なさぬ仲に於ける家族愛など、人間の情を重すぎず温かく捉えていて、味がある。
水樹先生はもう久しく漫画を描かれていないといわれているが、こうした手さばきの良さを見せつけられるにつけ、また戻って欲しい気持ちになる。
尚、作品中に出てくる結婚式場、私も式を挙げたところなので驚いたし、少し懐かしかった。
169頁。「メロディ」誌2005年2月号、3月号、8月号、9月号掲載。

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romance2 さん
(女性/60代~) 総レビュー数:1852件
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アヲアラシ さん
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