EYES―愛囚の視線
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EYES―愛囚の視線

御堂志生

哀しみの連鎖

ネタバレ
2024年6月9日
このレビューはネタバレを含みます▼ 一言で言って胸が痛い。ヒロイン祖母がすべての根源で子どもの頃から虐○環境の中で生きてきた。全て祖母の監視管理下に置かれ人間性も否定され、恋愛さえもままならず。祖母が亡くなった後でも怯えは続いていた。やっと信頼して身を任せられそうになっても恐怖で逃げ出してしまう。その相手がヒーローだった。ヒーロー弟はデザイナーとしてヒロインのデパートに初出展迄後一歩という所で再会するふたり。祖母の後継として弟と共にデパート経営をしているヒロインには様々な横槍が入り、ヒーローと婚姻を結ぶこと
で磐石な体制へと向かう。一見優しく関係を重ねるヒーローだったが、ヒーローとその弟にはある策略があって……。苦しくて哀しくて泣けます。祖母の苛烈な生き方に翻弄され続けたのはヒロインと実弟だけではなかった事実に驚きます。連ドラにさながらのドロッドロ展開に胸が痛い程です。シリーズ物ですがこの巻だけでも楽しめます。御時間のある方はシリーズ通して読むのをおすすめします!
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